グラボのファンが回らないときの原因と対処法

グラフィックボードを新しいものに変えたときや、新しいPCにしてワクワクしながらPCの中を見たりすると、『グラボのファンが回っていない…!』とヒヤヒヤすることがあります。

基本的にPC内部のパーツはすべて動いているものですし、ファンは排熱のためにとっても重要なパーツです。そんなところが停止していると、めちゃくちゃ焦ります。

でも安心してください。ほとんどの場合、故障ではなくセミファンレス仕様によってファンが一時的に止まっているだけです。

グラボのファンが止まる原因

グラボのファンが止まったまま動かない原因はいくつか考えられます。

セミファンレス仕様

ファンが止まる原因で一番多いのがセミファンレスです。グラボのファンにはいくつか種類があります。

  • 常にファンが回り続けるタイプ
  • 冷却ファンが付いていないタイプ(ファンレス仕様)
  • ファンが回ったり回らなかったりするタイプ(セミファンレス仕様)

この中でも最近多いのはセミファンレス仕様で、多くのグラフィックボードに搭載されています。

「負荷がかかって温度が上昇したときだけファンが回転→負荷がなくなり温度が下がればファンが止まる」

というふうに動くのが特徴で、起動直後の負荷が少ないときや、ブラウジングをしているときなど、グラボへの負荷が少ないときはファンが回転しません。

セミファンレスかどうかを確かめる方法

使っているグラボがセミファンレスかどうかを試す簡単な方法は、ゲームなどを起動して、グラボに負荷をかけることです。

そうすることで温度が上がり、自然にファンが回り出します。

  • STEP.1
    ファンが完全に止まっている

    ランプは点灯しているが、グラボのファンは回っていない

    PC起動直後のGTX 1070 Tiです。ファンが両方とも回っていません。

    ですが、ランプは点灯しており、モニターにも普通に表示されています。

  • STEP.2
    片方だけ回りだす

    起動から少したつと、グラボのファンが片方だけ回りだした

    起動してから少しすると、片方だけ回りだしました。画面がひとつだけだとそのまま動かないこともありますが、デュアルモニター以上になると負荷も多少増えるので、回りだしました。

  • STEP.3
    ゲームを起動すると、両方回りだす

    ゲームを起動すると、回っていなかったファンも回るようになった

    さらにゲームを起動すると、両方回転しました。

このように、セミファンレスは状況によってファンが止まったり動いたりします。1度動き出したらずっと動いているわけでもなく、たまに止まることもあるので、特に心配はいりません。

セミファンレスのメリット・デメリット

メリットは音が静かなことです。負荷がかかっていないときは熱も発生しないので、ファンが回らなくても大丈夫という考えです。

ただし、グラボの寿命が縮まりやすいというデメリットもあります。

グラボに限らず電化製品は、電源をオンにするときに最も負荷がかかります。そのため、何度もオンオフを繰り返すような場合だと、寿命が縮まりやすいとも言われています。

ゲームや負荷をかけた場合、60度前後で動作するのですが、それが60度前後だと、止まったり動作したりの繰り返しをします。
ずっと負荷がかかったままで60度を超えれば動作しっぱなしですが、ゲームの合間だったり読み込みとか、それほど高負荷ではないと、60度を行き来することが結構あるということです。
最初の説明の通り、オン・オフを繰り返すとモーター寿命が減りやすくなります。
つまり、60度まで動作しない分は寿命は減らないけど、ファンが動作したりしなかったりするような負荷のかけかただと、それは寿命が減るということ。

グラフィックボードのファンについて

ただ、その程度の負荷で壊れやすくなるかどうかというと微妙なところです。ほとんど影響はないと考えても良いですが、そういう可能性もあると覚えておいてください。

ゲームを起動してもファンが止まったまま、負荷をかけ続けても動かないという場合は、次で紹介する物理的な障害や、故障の可能性も考えられます。

物理的な障害で止まっている

もうひとつの原因が物理的な障害です。ホコリやケーブルが原因でファンが止まっていることもあります。

これに関してはグラボのファンを掃除したり、配線を見直すことで解消できます。

ただ、ファンが止まるほどのホコリが溜まっているのはかなり珍しいです。おそらくファンが止まるよりも先に、パソコンの動作がおかしくなるはずです。

ホコリが大量に詰まると熱暴走を起こし、ゲームがカクついたり、画面の表示がおかしくなる、突然シャットダウンするなどの症状が起こります。

それが原因でPC内部を見て『めっちゃホコリ溜まってる…。』と気付くことも多いので、メンテナンスはこまめにおこないましょう。

パソコンの掃除のやり方

補助電源の差し忘れ・接触不良

グラフィックボードを新しくしたり、PC内部の掃除をするとありがちなのが、接触不良ケーブルの差し忘れです。

この場合も同様にグラボのファンは回りません。…が、そもそも画面も映りません。補助電源を接続し忘れると、起動の際に画面からエラーが出ます。

グラボの補助電源忘れはよくある

グラボの補助電源を差し忘れるのはよくあることです。もし差し忘れに気付いたら、1度PCの電源を切り、補助電源を接続し直してからもう1度起動しましょう。

また、中には補助電源を必要としないグラボもあります。

故障や初期不良が原因でファンが止まることもある

グラボの故障や初期不良が原因でファンが動かないこともあります。

故障の原因は様々です。負荷をかけ続けたせいで劣化→故障の流れだったり、メンテナンス不足で熱で故障したりと、原因はひとつではありません。

しっかりメンテナンスをしていても壊れてしまうこともあります。PCパーツの故障は運の要素も強いです。

グラボが故障したときに起こる症状と原因

故障している場合は、単純にファンが回らないだけでなく、他の症状も起こります。先述しましたが、画面の表示がバグったり、ゲームがカクつく、起動しないなどです。

もしこれらの症状がない場合は、ファンそのものが破損している可能性も考えられます。ファンが割れると『カラカラカラ…』というような音をたてたり、突然回らなくなることもあります。

もし、負荷をかけてもファンが回らなかったら、グラボのファンの掃除と、物理的な破損がないかをチェックしましょう。

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