PCの購入を考える上で気になるのが寿命。新しくパソコンを買ってもすぐに壊れてしまうのなら、高いのを買っても意味ないんじゃ…と思うかもしれません。
寿命が同じなら、安いPCを買って、壊れたらすぐに買い替える方がお得!と考える人もいるようですが、実は大きな間違いです。
このページでは、PCの寿命とゲームとの関係性や、寿命が長いPCの選び方についてお話します。
この記事の目次
パソコンの平均寿命
まずはPCの寿命についてお話します。PCの寿命は、大きく分けて2種類あります。
- 性能が時代に追いつかない
- 壊れて使えなくなる
性能面での寿命
寿命というと、壊れて使えなくなることを想像しがちですが、実際は性能面で限界を感じることも多いです。
自分の望みどおりの動きをしてくれなくなったり、ゲームが重くてまともにプレイできないなど、不満が増えてきた時点で、そのPCは寿命を迎えたと言えます。
性能面での寿命は早くて2年、平均で3年ほどです。
これは使っているパーツの性能にもよるのですが、今現在ハイスペックと言われているような性能のパーツであれば、5年後も一線級の性能のはずです。
しかし、ローエンド~ミドルぐらいの性能であれば、やはり2年ぐらいで限界を感じることが多く、パーツ交換や買い替えを考えます。
PCパーツは年々性能がアップしていきますし、それに伴ってゲームで要求されるスペックも上がっていきます。
現時点でミドルスペックぐらいのPCを購入すると、3年後ぐらいには不満が出ているかも?と考えておきましょう。
ただし、これは人によってばらつきがあります。低スペックでカクついても我慢できる人もいますので、あくまでも目安程度に考えて下さい。
そこまで極端ではないよ。
最近はCPUやグラフィックボードの性能の進化が凄まじくて、3年前と比べると安くて性能が良いPCを作れるようになったけど、それでも当時のハイスペックPCは、今でも一線級だと思う。
常に最新のPCを作りたいぜ!って人は2年ぐらいでパーツを総取っ替えするけど、普通の人なら5年経っても余裕で遊べるはずさ。
ちなみに僕はちょっとカクつくだけでも気にしてしまうタイプで、ゲームをプレイするなら高画質で100fpsは出したくなります。
なので、普通の人よりはパーツの寿命が短いと言えますね。
壊れて使えなくなる
寿命で壊れることもあります。
「ある日突然PCが起動しなくなった」というような壊れ方をする場合もありますが、徐々に不具合が出てくることの方が多いです。
数日に1度出ていた症状が、いつの間にか当たり前になり、さらに悪化していき、そして起動しなくなる…。というような運命を辿ります。まさに寿命。
OSの初期化やシステムの復元などの処置で一時的に症状が落ち着くこともありますが、そのような処置はあくまでも応急処置です。
最初は「直った!」と思っても、また同じような症状が出てくるようであれば、やはり故障を疑います。
パーツごとに寿命が違う
PCは複数のパーツが集まって作られています。そのパーツによって、壊れやすいものと壊れにくいものがあるので、寿命もそれぞれ違います。
最も壊れやすいのがHDD(ハードディスク)で、その次に電源やグラフィックボード、マザーボードが壊れやすいです。
HDDは早い場合だと1年と持たずに壊れてしまうこともあります。
これは寿命と言うよりは初期不良に近いですが、それぐらい短い期間で壊れてしまうこともあります。
壊れやすいパーツは、平均すると3年ほどで不調が出てきます。「早っ!」と思うかもしれませんが、PCの寿命は意外と短いのです。
ですが、自分でパーツを交換すれば、また新品と同じように、快適な状態で動かすことができます。
つまり、不調が出てきたパーツからどんどん交換することができれば、PCの寿命はなくなるのです。無限の命・永遠の命と言ってもいいでしょう。
「パーツの交換なんてできないよ!」という人の場合は、どこか一箇所でも壊れたら全て購入し直す(新しいPCを購入する)ことになるので、PCの寿命は約3年~5年ということになります。
ゲームをプレイすると寿命は短くなる?
半分本当で、半分は間違いかな?いや、全部本当かな?
色々なケースがあるから、順番に教えるね。
僕たち一般人がパソコンを使用する中で、PCを最も酷使するのがゲームです。
映像やデータの処理をし続けるため、グラフィックボードやメモリ、CPUなど、PC内部のほぼ全てのパーツに負荷がかかります。
負荷がかかると発熱量が増え、パソコンの温度が上昇します。
パソコンが壊れる原因についてはあまり触れませんでしたが、故障の一番の原因は熱です。
そのため、負荷をかけ続けると熱によってパーツが消耗し、壊れてしまうのです。
ゲーミングPCはゲームでも壊れにくい
ただし、故障しやすいのは、家電量販店で売られているメーカー製のPCや、ノートPCの話です。
このようなPCは、ゲームのような負荷がかかる使い方を想定していないので、熱を逃がすための構造に力が入っていません。
ゲーミングPCは、ゲームで負荷がかかることが分かっているため、排熱の構造がしっかりしていて、熱がこもりにくく、逃げやすい構造になっています。
ですから、ゲームをプレイしてもメーカー製に比べると壊れにくく、負荷がかかっても大丈夫なのです。
スペックが低いPCを使い続けると壊れやすい
とはいえ、スペックが低いゲーミングPCで高負荷なゲームをプレイし続けるのは危険です。
重たいゲームの処理ができないのに無理やり処理させ続けると、パーツは頑張って頑張って動き続け、大量の熱が発生します。
PC内部から「ウイイイイン!!!」や「ウォォォォン!!!」という音が鳴ったことはありませんか?ファンがすごい勢いで回るような音です。
これはパーツが頑張って動いている証拠です。しっかり排熱している証拠でもありますが、このような状態が続くとパーツも消耗してしまい、壊れやすくなります。
ゲーミングノートは寿命が短い
ゲーミングノートPCの寿命は、デスクトップよりもはるかに短いです。
ノートPCはデスクトップとは違い、モニターとキーボードが一体化していて、パーツも密集しています。
つまり、熱が発生しやすく排熱しにくいという、ゲームには不向きな最悪の構造です。
しかもパーツが一体化しているので、個人ではパーツを交換することができません。ですから、故障=買い替えになります。
ノートPCの寿命は早くて1年半、もって3~4年です。
ゲームのプレイ時間によっても大きく異なりますが、平日は4時間ほど、休日は1日中というような使い方をするなら、やはりこれぐらいになると思います。
僕の友人は、ゲーミングノートで失敗している
僕の友人でゲーミングノートを選んだ人がいるのですが、1年未満で何かしらの不調が起きています。
そのうち1人は何度も何度も修理に出し、パーツの交換もしてもらっていましたが、返送されてから1ヶ月ほどで強制シャットダウンや再起動などが起きました。
新品との交換対応もしてもらったみたいですが、同じ症状が起きたため、結局デスクトップのゲーミングPCを購入していました。
もう1人は購入して3ヶ月ほどでゲームを起動した途端に落ちたり、マウスを抜いただけでブルースクリーンが発生するといった症状が頻発。
修理に出すのが面倒ということでそのまま使っていましたが、さすがに不便ということでデスクトップタイプを新たに購入しました。
全員が全員こうなるというわけではありませんが、壊れやすいことは間違いありません。
何よりもパーツ交換ができないというデメリットが大きすぎます。
「部屋が狭いから置けない」など、特別な理由がない限りは、デスクトップPCを選んだほうが長く使い続けられます。
PCの寿命を延ばす方法
PCの寿命を短くする最大の原因が熱です。正直、それ以外はありません。熱さえどうにかしてしまえば、PCは長く使い続けることができます。
熱が発生する原因は大きな負荷がかかることですが、それだけではPCの寿命が大きく減るようなことはありません。
負荷によって熱が発生しても、しっかり熱を逃がすことができれば大丈夫です。
ホコリをためないのが一番
最も簡単で最も効果があるのが、PC内部を掃除することです。
PCに詳しくない人ほどおろそかにしてしまうのですが、ホコリを取るだけで寿命を延ばす作業は十分です。
電源をつけっぱなしにしないとか、逆につけっぱなしにしたほうがいいとか色々言われていますが、PC内部の清掃に比べれば微々たるものです。
正直、つけっぱなしにしようが、こまめに消そうが、壊れるときは壊れます。しかし、ホコリだけは別です。
ホコリがPCに及ぼす影響
パソコンは排熱のためにたくさんのファンが回っていて、空気を循環させ、パーツを冷やしています。
その時に髪の毛などのゴミも一緒に吸い取ってしまい、PC内部に溜まっていきます。
すると、ファンの回転率が悪くなったり、ゴミが蓋になって、空気がうまく循環しなくなります。
その結果、パーツを冷やすことができなくなり、熱による不具合やエラーが発生するようになります。これが熱暴走と言われるものです。
こまめにPCの蓋をあけて、ファンに溜まったホコリをしっかり取り除きましょう。これだけでPCの寿命は大きく延びます。
壊れたパーツ、調子が悪いパーツを使わない
壊れているパーツや、調子が悪いと感じるパーツを使うのもよくありません。
そのパーツが悪さをして他のパーツに影響を及ぼし、故障させることもあります。
特に危ないのが電源です。
電源は全てのパーツと繋がっているため、電源が故障するのと同時に、CPUやマザーボードなどのパーツも巻き込まれて壊れてしまうことがあります。
電源が壊れたとき他のパーツを巻き込まないことも評価基準だという話「良い電源は自分だけ死ぬ」「壊れないことはありえない」
→PCパーツが故障した時の症状
ゲーミングノートはクーラを使おう
ゲーミングノートPCの場合は、ノートPC用のクーラーを使うようにしましょう。
これで十分とは言えないのですが、正直、できることがこれぐらいしかないので、最低限これだけはやっておきましょうという感じです。
クーラーは、背面の排気口に取り付けるタイプや、PCの下に敷くものもあります。
特に友人が喜んでいたのがコレ。大量の熱を吸い出してくれるからすげえ冷えてる!と言ってました。
できるだけたくさん設置したほうが良いですが、これではノートPCの意味がほとんどありません…。
ゲーミングPCの買い替え時
さきほど、自分でパーツを交換できるなら寿命なんてないと言いましたが、それでも買い換えるべきタイミングはあります。
それは、複数のパーツが古くなったり、壊れた時です。
「CPUも古いしグラボも古い。HDDも長年使ってるから、一気に環境を変えたいなぁ。」というときは、パーツ交換よりも買い替えを検討すべきです。
複数のパーツを交換する手間は自作する時とあまり変わらないので、新しく購入してしまったほうが楽です。
特にCPUが故障したときは、交換よりも買い替えがおすすめです。
CPUというのは、マザーボードと一心同体の関係です。CPUの形に対応したマザボでないと、取り付けることができないんです。
つまり、CPUを買い替えたければ、マザボも買い換えなければなりません。
さらに、マザボが変わると、PCケースやメモリも新たに買い直さなければならない可能性が出てきます。これでは新しく購入するのと同じです。
ですので、複数のパーツを交換する必要が出てきたというときは、素直に買い替えましょう。
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